
香港金管局の余偉文総裁は、アジア証券業と金融市場協会の周年会議にて、中国とASEANの連携が急速に拡大していると述べ、香港がその中心としての役割を果たす必要があると強調しました。特に、デジタル化、持続可能性、参加度の三つの面でさらなる取り組みが求められています。
余総裁は、グローバルサプライチェーンの再構築や経済・地政学の変化に伴い、中国とASEAN間の経済的相互作用が増加していると指摘しました。香港は中国への投資のポータルとして、海外の投資家や企業が中国市場へのアクセスを求めており、そのためには香港も市場理解と参加の支援を強化する必要があります。
また、人民元が国際通貨としての地位を高める場合、香港の貿易融資がさらに成長する可能性があると述べました。さらに、香港金管局はEnsembleプロジェクトのサンドボックスを通じて、貿易とサプライチェーン金融におけるデジタル化のユースケースを試験的に推進しています。